顧客からめっき加工の依頼を受けた製品が、満足頂けるような状態に仕上るために各ラインの前処理液やめっき液の分析、被処理品のめっき皮膜の観察等を行っています。
また、現有設備で解析の困難な場合はめっき工房の協力を得るか、更には県工業技術センターのご指導を仰ぎ、適正に対処するように心掛けております。
次に現有設備を紹介いたします。
◆滴定によるめっき液の分析
各ラインの前処理液やめっき液の分析を毎日行い、その結果に基づいて薬品の補充等の指示をしています。
◆フレーム原子吸光分光光度計(VARIAN AA240型)
めっき液中の金属の定量を行う装置でめっき液の管理に使用しています。
◆蛍光X線式膜厚測定装置(日立ハイテクサイエンス FT110A)
めっきした面にX線を照射し、めっきから放射される蛍光X線量を測定してめっき層の厚さを求める装置で、品質の管理に使用している。
◆ビッカース硬さ試験機(ミツトヨ HM-102)
JISで規定されているビッカース硬さ試験機は試験力が0.09807~980.7N(0.01~100Kgf) の範囲であり、このうち試験力0.09807~9.807N(0.01~1 kgf)のものを通称マイクロビッカース硬さ試験機または微小硬度計と呼んでいます。
弊社ではマイクロビッカース硬さ試験機によりめっき層の硬さを指定された無電解Ni-Pめっき層、鉄あるいは鉄‐クロム合金めっき層の硬さを測定しています。
◆検査室:目視による外観検査
直視あるいは拡大鏡を使って全数外観検査を行っています。
◆塩水噴霧試験
めっき皮膜の耐食性を求める方法として弊社ではJIS Z 2371塩水噴霧試験方法に則った耐食試験を行なっています。なお、試験時間は試験する材料、製品規格などによって規定されていますが、規定のない場合は当事者間で協議の上決めるようにしています。
また、腐食の発生を見る試験では、腐食が発生するまで継続して試験を行ないます。